緊急クエスト(以下、緊急)とは予告あるいはランダムで指定の時間に発生するクエストの事。
プレイヤーは、この緊急が好きになれるかどうかでゲームが続けられるか決めるだろう。
ただ、バトルシステムの観点の話なのでコスチューム集めやSS撮影に重きを置いて遊んでいるプレイヤーは対象としていない事をご了承下さい。
PSO2はアクションRPGのネットゲームである。
アクション要素が上手ければその分プレイに余裕が出るゲームデザインだ。
それとは別にRPGでもあるため、ビルド要素があり数字的に強くなっていける仕組みになっている。
しかしながらビルドが、ある一定の水準でないと、いくらアクションが上手くても他プレイヤーからの信用や評価は怪しくなってしまいがちだ。
・緊急になぜ行くのか
簡単に言えば、キャラを強くするためである。
大量の経験値や緊急限定の装備を入手しプレイヤー達はビルドを図っていく。
また、クエストに合わせて「コレクトファイル」というクエスト指定の敵を倒して進めるスタンプラリーの様なものを同時にクリアする。
このコレクトファイルでも緊急限定の装備を入手出来る仕組みになっている。
緊急でもこの装備を直接入手することも出来るが、全く期待できない確率であることから、ほとんどのプレイヤーはこのコレクトファイルを使わざるを得ないだろう。
そしてこのコレクトファイル、なぜか有効期限が設けられている。
ようするに、~月~日までに指定の敵を倒さないとクリア出来ませんよ、といった期限。
そもそも、この有効期限の意図はわかりかねるが個人的な考えとしては、コレクト期限を餌に緊急にプレイヤーを集めようとする意図にしか見えない。
ビルド要素をモチベーションに頑張っているプレイヤーは行くしかない状況になる。
プレイ時間が少なければ、今回は後回しにして後で取ろうとか、そんな悠長な考えではいられなくなるだろう。
・最近の問題点
キャラを強くしたいプレイヤーが集まる緊急。その限定的で特別な時間を有意義に終わらせたい意思が集い、色々な暗黙のルールが生まれる。
レアリティ12以上の武器か?武器ユニットの強化は万全か?スキルはあるのか?クラス、サブクラスは適切か?キャラ放置してないか?
そもそも、クエストの参加にはクラスレベルしか条件になっていない。
これらは全てプレイヤー達のローカルルールである。
実際にこのローカルルールで縛らなければクリアが怪しくなる緊急(防衛戦など)もあり、クエストの難易度から自然に発生したルールであると自分は解釈した。
公式で下したルールではなく、あくまでプレイヤーから広まったローカルルールであるため、それに従わず個人の赴くままプレイする人も多い。
お互いの立場からの主張もあるため、時には意見が激しくぶつかり合う事もある。
気持ちはどちらもよく分かる。
時間がない人にとって数少ない緊急は装備獲得の「チャンス」である。
その緊急の時間だからこそ本気になり集中したくなるだろう。
装備強化にそこまで興味がない人もゲームだから気楽にやりたい、緊急だと人が集まるのでワイワイ遊びたいと思う人も多いだろう。
・運営の対処
最近になって運営はこのような仕様を決定する。
・緊急を12人(最大人数)で攻略中、クエスト破棄を特定回数したプレイヤーは利用停止措置(いわゆるBAN)
・回線が切れる事故でも上記行動と判別できないため、切断行為とみなして利用停止対象となる
対象でない人もプレイ中に少し緊張してしまうくらいのかなり力強い仕様だ。
なぜ、ここまでの仕様を作る事になったのか。
運営の考えとしては簡単に要約すると「攻略中のプレイヤーの迷惑行為になる」という事らしい。
・個人的な意見
仕様発表直後はそこまでの危機感は無かった。
しかし、そこから色々な立場の意見から汲み取ると、腑に落ちない部分が出てきた。
この運営の決定した仕様では、今あるローカルルールが存在する意味を酌まず、破棄のみを対応措置をした形になってしまっている。
クエスト失敗したくない人、クリアに向けて努力している人にとっては利用停止対象でなくても理不尽で致命的な仕様に思えてしまうのも無理もない。
期間限定のコレクトファイルに脅かされながら、クエストが成功するかどうか考えてプレイしているのに、そのプレイヤーの意見だけは蓋されたようなもの。
どうもこの立場に負担させるのも荷が重そうだと思った。
モチベーションの方向性の違う者同士遊ばせてはならない、とFF14をプレイしていた時に学んだのだが、そもそもこのゲームはプレイヤーどうのこうのではなく緊急の仕様に問題がありすぎるのではないか?と考えた。
なぜ緊急中1人抜けるくらいで迷惑になる程の難易度にしたのか
PSO2サービス開始初期の緊急はマルチPTエリアで皆ゆるくプレイしていたはず。
12人が11人になろうが抜けた者を追わず、今居るメンバーでマップをぐるぐる回って遊んでいたはずだ。
それくらいの難易度の遊びは昔の運営が意図的に捨てたので、もう叶わないのだが・・・。
今はマルチPTの戦力に依存しながら、フィードバックをさせることを許さない風潮。
野良マルチにフィードバックを許さないのであれば難易度は下げるべきだ。
また、固定PTの歯ごたえのために難易度調整しているならば、最初から野良マルチ制度は作るべきでない。
なぜ緊急ありきのビルドにしてしまったのか
緊急限定のアイテムを期間限定のコレクトファイルで追加すればプレイヤーは安易に釣られるだろう。
そうすれば本気で緊急クエストの内容を考察し、コレクトファイルを効率的にクリアしたいのは当然。
そういうプレイヤーを排除する一方、緊急でしか強くなれないゲーム性にした運営に全く責任はないのか?
なぜ期間限定なのか?
これが一番の問題だと思っている。
今ではそういう問題を察知したのか期間の比較的長い常設コレクトファイルが追加されている。
また無課金ユーザーと課金ユーザーの装備格差を無くすためか、装備購入面の緩和があった。
しかし、緊急限定装備を期間限定にするのは据え置きのままである。
この仕様のままではコレクト期限まで緊急を逃したくない意識のユーザーは減らず、プレイヤー同士の摩擦は残り、問題は無くならないだろう。
コレクトファイルだけの問題じゃなく「緊急」という時限クエストにしている時点でそれは貴重な時間となり、効率プレイが当たり前になるのは避けられないとは思うが。
緊急やコレクトファイルが優先であるため幅広い遊びが機能しない
余談だが、これも大きな問題点の一つだと考える。
運営の意図かどうか分からないが、緊急の時間に合わせリアル時間を融通する人も居るため、常設されているクエストは見向きもされないこともある。
あれだけ一斉に流行ったアムドゥスキアのアルティメットクエストもコレクトファイルが無くなった途端に見向きされなくなってしまった。
また、予告限定にも関わらず運営のさじ加減で決まる大和や、一部のプレイヤーのモチベーションになっている禍津など、緊急の優先順位がクエストの種類に追いつかなくなっているのも目立つ。
時間は有限であるのにスケジュールは詰まりまくっている、そんな状態だ。
プレイヤーがどう遊ぶかをひたすら管理され続けている。まさに生殺与奪の権利は全て運営にあると言えるだろう。
クエストトリガーで解決!と、もしかしたら運営は考えているかもしれないが、この詰まったスケジュールの合間を縫って、誰も不満もなくトリガー消化出来るだろうか?
おごりで何事も済めば良いと思うが、持ち寄りなら12連行くことになるだろう。
野良で募集する場合、わざわざ緊急の空いた時間で行くことに自由はあるだろうか。
現状の緊急や期間限定の仕様がコンテンツの寿命を回りまわって食い尽くしていると自分は考えている。
様々なモチベーションの方向があると思うが自分としては、ある一方のモチベーションだけを排除した結果に見えてくる。
どの立場も純粋にPSO2を遊びたかったはずだ。
それはPSO2のシステムを理解し、方向性を理解し、遊び方を考えた結果であるはずだ。
それを否定されたプレイヤーが少なからず居るであろうことを残念に思う。
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